ロト６当選番号教える詐欺

兵庫県警灘署は2014年11月10日（金曜日）、神戸市灘区の女性会社員（33歳）が

「当たるロト6の当せん番号を教えますよ」

と持ちかけられ、情報料として約1,500万円をだまし取られる被害に遭ったと発表した。
同署は詐欺容疑で捜査している。

女性は2014年5月、自宅のパソコンに届いた勧誘メールの案内に従って会員登録をした。

その後、投資会社社員を名乗る男から電話があり、「当たるロト6の当せん番号を教えます」と持ちかけられた。

女性は5月～7月までの約3ヶ月間、計32回にわたり、指定された口座に金を振り込んだという。

その金額の合計額、約1,500万円という大金だった。

結果、教えられた予想番号はいずれも外れだったうえ、9月に入って男と連絡がとれなくなり、同署に相談した。

尚、犯人の男は未だ捕まっていない。
警察は、詐欺グループの犯行として捜査をしている。

YouTubeの「ロト6で当たった金をあげます詐欺」から、お年寄りの自宅に直接電話をかける詐欺まで、ここ数年、“ロト6詐欺”が蔓延している。

今回、詐欺グループのターゲットとなったのは、何と若い女性。
約3ヶ月間、計32回にわたり何の疑問も無く約1,500万円を振り込み続けた。

ただ、お年寄りへの詐欺と少し違う点は、「教えられた予想番号はいずれも外れだった」というところ。

基本、お年寄りはインターネット環境が無いために、簡単に詐欺を細工できてしまう。

ロト6抽せん日にお年寄り宅へ電話をして、19時頃にインターネットで公開される当せん番号の速報を「当たりの番号」として、お年寄りに情報を提供。

お年寄りの情報源は新聞なので、翌朝の新聞で結果を確認すると、見事的中しているという単純なカラクリである。

ところが、今回詐欺に遭ったのは、33歳現役バリバリの若い世代。
当然ながら、携帯電話、スマートフォンを所持しているだろうし、インターネットが見られない環境では無かったかもしれない。

また、33歳にして1,500万円以上の預貯金を所持している時点でワーキングプアでは無いだろうし、決して貧困層とも取れない。
女性としては、金融商品取引のような感覚で、手持ちの金を増やしたかった動機があったかもしれないが、真相は定かでは無い。

この手の詐欺事件が若年層の、しかも“電話勧誘”というシンプルな手法で詐欺に遭うことに、今回の事件は驚きを隠せない。

「ロト6詐欺」に関しては、詐欺グループに勧誘マニュアルが回っており、グループのリーダーがパチンコで言う「打ち子」のような人間にガンガンと電話させている構図が浮かび上がっている。

ところで、この手の「数字選択式宝くじ詐欺事件」は、「ロト6」ばかり。
どこまで調べても、ロト6、ロト6、ロト6、である。
理由は簡単で、2011年4月から改定された“週2回の抽せん”があるから。

詐欺グループとしては、とにかくカモを標的にして、電話攻撃をコンスタントに展開していきたい。
それには、週に1回しかない「ミニロト」や「ロト7」では、抽せん終了から一周する時間がもどかしい。

だからと言って、「ナンバーズ」では大きな金を奪えないし、やはり最もサイクルの効率が良いのは、「数字選択式ロト6」になる。

やがて、「数字選択式ロト7」も“週2回”になる時代が訪れるだろう（水曜日が空き枠）。
この時が、最も危ない時期。

「ロト6」よりも1等賞金額が高額なので、より大きな金額を詐欺れる可能性がある。
詐欺グループも、この時がチャンスとばかりに、電話攻撃を仕掛けるのは自明だ。
気をつけてほしい。

絶対に、「数字選択式宝くじ」で“当たり番号”が分かることは有り得ない。

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